分譲タイプのユニットバスに多いタイルの床の張替え例です。最近は東リなどの床シートが流行なのですが、質感にこだわったお客様はタイルの張替えを希望されます。
リフォームをするならタイルの張替えなのかシートなのか?
また、好みは別としてリフォームをする場合、どちらが良いのか、コスト面、使いやすさを考察してみました。
ユニットバスの床タイルがむいているのは
ユニットバスに多かったタイル床は高級感があります。圧倒的な支持者もおられます。しかし、実用面で考えるとデメリットもあります。
- 高級感がある
意外と良い所がないのですが、質感の高級のイメージに勝るものはありません。例をあげれば観光地の大浴場や健康ランドのお風呂はすべてタイルや石張りです。
広すぎて材料的に選択の余地はありません。ただ、老人施設やプールなどではすべり止めのために東リのバスナ等のゴムのシートも良く使われています。
幅が1メートルほどしかないシートなので溶接という技術でつなぎ合わせてはがれにくくしています。つなぎ目もほぼわかりません。
上記は参考とは利用目的がちがうので、本来の家庭用のお風呂という観点では下記の理由でリフォームを機会に変わってきています。
それではタイルの床の悪い所(敬遠されつつある理由)は。
- 老朽化した場合に変色が落ちない
- 欠損等で1枚交換したくても古くなると在庫がない
- すべりやすくお年寄りには危険
- 冬場は足元が冷えやすい
良い所に比べてなんと悪い所が多いので驚かれたことでしょう。昔は浴室リフォーム材もセンスの良いものが少なく、その点、材料を選ぶのに苦労しないタイルは主流だったのです。在来工法の浴室だけでなくユニットバスでもタイルの床、タイルの壁の製品は過去にたくさんありました。
近年はユニットバスの普及で戸建でも浴室はユニットが当たり前の時代になりました。また床に関しては「カラリ床」などの機能にすぐれた製品が人気になにつれてタイルの床は激減しています。
このことを踏まえて実例のリフォームをみてみます。
写真のとおりでタイルの床が部分的に変色しています。今回の依頼はタイルの張替と浴槽とキャビネットのコーティングです。
タイルの床は洗っても変色した部分は取れなかったそうです。浴室塗装はタイルや金属には特殊な密着の下地材を使用しないと食いつかないので提案からは除外しました。
その結果が張替えになったわけです。もう一つの理由は大きなお部屋で高級賃貸でしたのでゴムの材質のシートはNGだったのです。
当初案はブラックで浴槽とキャビネットは再生塗装(コーティング)でしたが、賃貸なので無難にオフホワイトに決定。予算の関係でユニットバスの壁はそのままです。
どんな仕事でもリフォームはしっかりと養生です。対象外の部分を傷つけたり、汚したりできません。これが一番大事なところ。
施工後はバスタブもつや感もあり床タイルも奇麗に貼り直しました。
全体はこんな感じです。
今回はメーカの日ポリ化工さんに床の部分はお願いしました。ユニットバスのメーカーにお願いしたのは、排水の床の勾配やお客様に喜んでもらうために良い材料を提供したかったためです。
浴槽も生まれ変わり喜んで頂けました。
コメント
綺麗になったね。
3点式のユニットバスのマンションオーナー様はみんな悩んでおられます。
少しでもお力になれればと思っています。ありがとうございます。