浴室再生塗装でユニットバスにアクセントカラーを使ってオシャレにリフォーム

お風呂リフォーム
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皆さんは古くなったユニットバスで気に入らない所があるとどうされますか?

多分、大多数の方が交換されるはずです。住宅ローンもまだ残っているのに60万円〜100万円以上の出費は家計に響きます。

悲しい事にユニットバスの劣化は15〜20年くらいで目立ちます。35年ローンですとまだ支払いが残っているうちにやって来ます。今回は実際の事例で大満足された奥様のお話です。

浴室再生塗装で劣化したINAXのユニットバスのリフォームをした背景

黒い浴槽が印象的ですが

最初に出来上がりからお見せします。

戸建てINAX製(現LIXIL)カラリ床のユニットバスを浴室再生塗装でリフォームした完成写真です。許可を頂いて撮影をさせていただきました。

今回はINAXのユニットバスのカラリ床には傷みは無いのですが、カビが激しく洗いでも落ちませんでした。奥様はここが一番気に入りませんでした。

まして、中古住宅をローンを組んで買われたのでユニットバスの交換までは予算的にも厳しく今回の相談に至ったわけです。

浴室内で気に入らない部分

  1. カラリ床の頑固な汚れ
  2. バスタブの色
  3. 汚れた横長の鏡を換えたい
  4. 何かしらオシャレにしたい

ユニットバスの交換なしでリフォームができるのは浴室再生塗装(お風呂コーティング)以外に方法は見当たりません。もちろん、4番目の「何かしらオシャレにしたい」という要望は壁にパネルを貼る事でクリアー出来ますし、床もシートという手段もあります。

ただし、床に貼り物の床シートを使ってしまえば、カラリ床の機能は失われます。また壁にアクセントとしてパネルを1面貼るのはコスト的にみてどうなのか検討する余地ではあります。

3番の鏡は浴室再生塗装を前提で考えるなら古い鏡のネジ穴もパテで埋めてしまって塗装をするので取付ける位置が変わっても問題はありません。

奥様にイメージを伝えるのに口頭ではなかなか伝わらないので簡単なパースを起こして見ていただくことに。

浴室リフォームの前にイメージのプレゼンからスタート

奥様に好きな色目と雰囲気を聞く所からアイデアはスタートです。3Dのパースでユニットバスの簡単なプレゼンをするので奥様に好きなカラーを言っていただきました。

奥様は派手な色目ではなく無彩色が好みだという事でブラックに塗装です。これでアクセントカラーが決定しました。

とは言え、これからが本番です。どの部分をアクセントにするか決めなくてはなりません。イメージを掴むのは難しく、こんな時に簡単なユニットバスのパースが役に立ちました。

バスタブの中だけを浴室再生塗装するパース

バスタブに壁もアクセントにしましたが面積が多すぎました。結局キャビネット部分だけにしました。

ざっくりとイメージはつかめたようです。アクセント部分はあまり大きくしないことが大事です。また、今回のような1416以上のお風呂でしたら映えますが、1116や1216でのユニットバスではアクセントカラーは最低限が良いです。
これまでの経緯はこちら

浴室再生塗装をリプロが提案するとこうなった
知り合いのお客様から中古の家を買ったので内装やお風呂を見て欲しいとの事で本来は内装やその他お風呂以外の事はお断りなのですが今回は特別に内装や断熱2重サッシ等もお受けしました。 リプロのお風呂リフォームの完成です 先行してお風呂リフォーム...

話はもとに戻りましてユニットバスの現状です。こんな感じで床と浴槽のエプロンがひどい状態でした。

施工前。鏡も汚く洗いでは限界です。

現況のお風呂を見ていただいてリフォーム後のイメージをしてくいださい。どうなるのかです!。

床の汚れとエプロンの端がかなり汚れています。

この通り新品同様に

カラリ床の塗装は下地処理が命

実はこのお風呂の床のコーティング前の下地処理に丸2日かかりました。通常のユニットバスであれば、浴槽、床、壁、天井でも朝から始まって3時ころには終わるのですが、カラリ床は凹凸が多く、溝の部分もしっかりと足付しないと後々はがれる原因になります。

浴室コーティングは下地処理が命です。同業者が良く施工不良を起こすのもこの辺に原因がありそうです。

剥がれる原因についての参考記事は下記です。

浴室コーティングはなぜ剥がれるか
完成した床はピカピカの仕上げになります。(突起物の多い床は下地処理もコーティングも技術がいります)

浴室のブラックのアクセントカラー部分は

全体の完成写真を数点掲載します。

入り口より全体。ライトグレーとブラックです。

バスタブコーティングはこんな感じです。

アクセントの一番大きな部分を占めるバスタブです。今では人工大理石のダークカラーのバスタブは良くありますが、FRP製ではほぼ見かけません。好みの問題もあるのでしょう。

ただ、この時は気がつか無かったのですが、使用していく上である問題が4~5年してわかりました。最後のまとめに書いています。

キャビネットもブラックでコーティング

キャビネットの部分は壁の程よいアクセントカラーになりました。オフホワイトの壁にピッタリでした。

汚れが気になった浴室鏡も新品に取り換え、縦型にしたことでシャワーを立って使っても全身が見えるようになり機能改善も行えました。浴室再生塗装は下地処理の段階で旧のねじ穴やシャワーフックの穴等はパテ埋めの後に塗装するので完全にわからなくなります。大きな利点です。

浴槽コーティングの拡大写真です

気になっていた汚れていたエプロンもご覧の通りです。この光沢感は再生塗装ならではです。

光沢感は浴室コーティングの自慢です。

施工日数は洗いと下地処理に2日間、1色目のコーテイングに1日、マスキングと2色目に1日。仕上げに1日の計5日間です。通常より2日間多いですが。空家なので納得のいく物が出来ました。

新しい物(コーティングで単色から今風のユニットバスを目指して)への挑戦でしたが途中でも書いた問題点もありました。(5年後に分かったことです。)

おまけは脱衣場です。お風呂のコーディネートにあわせてデザインして普段はやりませんが内装も。

奥にアクセントをつけました。

浴室再生塗装によるアクセントカラーによるリフォームのまとめ

お客様には大変喜んでいただいた仕事でしたが、今後につなげる反省点もありました。アクセントカラーを使った塗装のメリット・デメリットを挙げてみます。

メリット

  1. 見た感じが大幅に変わる
  2. 高級感が出る
  3. 交換に比べて相当コストを抑えれる

デメリット

  1. 吹付塗装はべた塗になる
  2. 単色に比べて施工費は1日分高くなる
  3. 日塗工の色見本通りだと良い色がほぼない
  4. 濃い色は後々メンテナンス上の問題がある

メリットからですが1は単色に比べて格段に変わります。特に今回の実例はコントラストの差が激しいですのでインパクトは大きいです。

2の点は1も含めてバスタブ内のみの塗装という点です。壁1面をアクセントカラーで塗った時よりも高級感がありそうです。実感しました。

3の点はユニットバスの交換に比べれば1/3~1/4ほどになります。もちろんユニットバスは製品仕様によって値段はピンキリですが。

今回のまとめはメリットの列記ではなくデメリットに重点を置いています。

1の点ですが、バスタブにアクセントを使ったケースでは良かったのですが、壁に使う場合は面積を多くするとべた塗り感があります。地模様やパターンがあるとしっくりいきます。

2の点はアクセントカラーが前提の話でしたら問題はありません。

3の点が問題です。数多く施工してきましたが、日塗工の色見本自体が濁っているので淡い色や中間色、青系統、緑系統は使い物になりません。(私見です。)今回は黒色と白色という無彩色同しだからうまく見栄え良く仕上がったと確信しています。

塗料の色目や発色さえ良かったら問題はないです。(断言できます。)

最後の4番目が反省点であり問題点です。

黒い色は水道水のカルキの白い結晶が付着しすごく目立つのです。それと石鹸カスも白く付着します。これが後々の問題でした。奥様から電話があり、一目見てわかりました。

黒い乗用車は常に気を使ってメンテナンスがいるのと同じです。白いほこりが目立ちます。

これ以来、お客様からアクセントを浴槽にほしいといわれてもダークカラーは、この実例を説明してお断りしています。壁についてもパネルを張ることをお勧めします。施工した後の4年、5年後も見据えてメンテナンスのしやすさも考慮したリフォームでないとだめです。今回の実例で確信しました。

お客様とともに学びさせていただきました。

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